沖縄で横につながろう、フラットな暮らし方!「NPO法人バリアフリーネットワーク会議」編
赤ちゃんを連れて街を歩いていて、授乳室、ベビーベッド、ベビーチェア、キッズスペースが無くて困ることってありますよね!それがくわしく書いてあるMAPがあると便利!
沖縄市にあるNPO法人「バリアフリーネットワーク会議」さんが、那覇市内の施設181か所をまとめたA2サイズの地図『乳幼児バリアフリーMAP in なは市』を3,000部発行‼
子ども連れの外出や観光客の方に大人気なんです!制作に携わった、法人代表・親川修さんにお話を伺いました!
なぜこのMAPを作ったのでしょうか?
那覇市・国際通りの真ん中にある『ドンキホーテ』さん。こちらのビルの5階で案内所の活動をしています。
外国人観光客の方から「授乳室、貸してください」っていう駆け込みが多いんです。2015年には国内外の観光客から947件の利用がありました。HPでわざわざ、私たちの案内所に授乳室があるのを検索して、いらっしゃるんですよね。
それで、私たちは「乳幼児の授乳室情報がそもそも無いんだ」っていう問題に気づいたんです。ですので、那覇市内にある、那覇市内のコンビニエンスストアや飲食店、金融機関など計522施設を調査しました。
授乳室は41ヵ所、ベビーベッドは171ヵ所、ベビーチェアは108ヵ所、キッズスペースは55ヵ所を掲載しました。さらに、外出時の急な発熱などに備えて小児科のあるクリニックや病院60ヵ所、子どもが遊べる公園160ヵ所もまとめました。
施設によって「授乳室」がある場合、「カーテンと椅子」の時もありますし、「お湯やおむつ捨て場、着替えベッド」がついている場合もありました。授乳室の定義があいまいなんです。
ですので、私たちのMAPでは、アイコンで「お湯」「ベビーベッド」などまで記載しました。表示のピクトグラムも、外国の方が見てもわかるように作りました。
なぜ、今までこういう問題が見えなかったんでしょうか?
今までの社会が男性目線中心で作られてきたからでしょうね。
トイレの個室の中に、赤ちゃんを座らせる「ベビーキープ」ってありますよね。あれは、男子トイレには少ないんです。「男性が育児をする」ということがそもそも考えられていないんです。
授乳も「おっぱいをあげる」という意味ではあるんですが、それだけじゃないですよね。粉ミルクを溶かしたり、ほにゅう瓶を洗うお湯を必要としますし、粉ミルクのパックを捨てるゴミ箱も必要ですよね。
おむつ交換をしたらゴミ箱も必要です。交換時にはベビーベッドがあるとありがたい…。買い物カバンのなかに、ずっと汚れたおむつがあるのは辛いんです。
ストレス発散しにせっかくショッピングや飲食に来ているのに「帰ろうか…(T_T)」ってなっちゃいますよね。
ですから、子ども連れの観光客はせっかく沖縄に来ても「怖くて」ホテルから出ないんです。
イクメンって言葉は流行ってますけれど、実は男子トイレにベビーキープが少ないっていう…(T_T)
そうそう、イクメンって言葉が1人歩きしてる感じはありますよね。「シングルファーザー」は、もっと深刻です。
男一人で授乳室入るのもキツイでしょう? そういう言葉が無くなるくらい、育児が誰にとっても身近なものにならないとね。
調べるうちに気づいたことってありますか?
親御さんが授乳室で最低限やりたいのは「粉ミルクをお湯で溶かすこと」。ですから最初から水筒にお湯を持っている親御さんも多いです。
ポットがある授乳室だと、ほにゅう瓶を洗えるので、粉ミルクのパックだけ持てばいいですから、一気にラクになります。
おむつ替えをするなら、簡単なベッドがあればいいです。こう考えると、授乳室って、大きな設備ではないんですよ。駅、商業施設、ファーストフードなどに、もっと増えるといいですよね。
そうそう、コンビニはすごいと思いました。男女共用トイレも多いので、男性でもベビーキープが使えますね。また、お湯もあります。しかも24時間空いてますので安心です。
また、授乳室があっても、役所や図書館など公的な場所は5時は閉まりますよね。ですので、夜7、8時まで使えるようにできるとうれしいですね。
授乳室がある店舗がもっと増えるといいですね!
多くの食べ物屋さんは、おむつを捨てるボックスは置いていないです。匂いとか、ゴミの散乱などが予想されるのかもしれません。
ですが、キレイな授乳室は利用者さんもキレイに使いますよ。おむつ用ゴミ箱が別にもうけられているなど、工夫することも簡単なものばかりです。
親御さんもせっかくの休日に、使用後のおむつを抱えてはご飯やコーヒーを楽しめません。ホテルなどが率先して、モデルケースになってくれるとありがたいです。
家族連れが街へ出るきっかけになりますよ!
授乳室があることで、お店側にもメリットがあるんですね!
はい。授乳室にあるのは、電気ケトルなど簡単なものでいいんです。設備投資しすぎなくていいんです。
子どもがおむつを汚したら購買意欲下がっちゃいますよね。もし授乳室があると「もっとお買い物しよう」ってなりますよ。
また、乳幼児だけでなく、高齢の方にも同じことが言えますよね。 今から30年前は、「子どもが乗れる買い物カート」なんてありませんでした。
日本のショッピングカート文化はすすんでいるんです。親御さんの両手が空くと消費行動にもつながりますよね。
買い物しているお母さんがこどもをだっこしながら、米袋を買うかっていうとなかなか買わないでしょう?
「あそこのお店には授乳室があるなあ」ってわかると、そこに通いたくなります。ですので、ぜひ、いろんな店舗に気軽につくってほしいですね。
これからの展開の希望を教えてください!
これからの展開としては、全県版MAPに着手したいですね。沖縄の観光客数はどんどん増えています。
観光客・地元の方を問わず、必要な情報だと思います。このパンフレットは、那覇空港、ドン・キホーテ国際通り店、那覇市役所においています。またネットでも見れますので、ぜひ見てみてくださいね!
【問い合わせ先】
NPO法人バリアフリーネットワーク会議
〒904-0011 沖縄県沖縄市照屋1-14-14
098-929-1140
【HP】http://barifuri-okinawa.org/bfn/
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◆MAPの設置先
那覇空港/ドン・キホーテ国際通り店/那覇市役所