環境意識が高まっているなか、国内でも珍しい最先端の取組みを行って成功しています!


ごみの減量にはモノの使い方や暮らし方を考えることが必要。そこには4つのステップ「4R」があると、アースの会代表の宮良弘子さんは言います。


 1.【リフィーズ】本当に必要なものなの?

 2.【リデュース】ムダ使いしない。

 3.【リユース】繰り返し大切に使うこと。

 4.【リサイクル】ごみの再資源化。


宮良さんにいろいろお話を聞いてきました!


【1】こちらの取り組みの活動内容についてお聞かせください。


こちらは、那覇市の「エコマール那覇プラザ棟」という施設です。ごみの減量・資源化を推進するための啓発施設です。2階・3階フロアでは、市民が積極的にごみ問題に参加し、ごみの減量・資源化に取り組めるように、市民と協働して啓発活動を行っています。この事業は、私たち「アースの会」が受託運営しています。


もともとこちらは「那覇市リサイクルプラザ」と呼ばれる施設でした。平成7年に初めて那覇市が資源ゴミを回収するという事業が始まりました。ここの建物が資源ゴミを回収して分別するという機能を持ちました。加えて、那覇市民にごみ減量やリサイクルの意識の啓発をしようとする役割もあります。


啓発活動ですので、同じ目線を持つ一般の市民がやった方が良いだろうということで、平成9年から私ともう1人のメンバーが手探り状態でここを始めました。


【2】キレイな食器がたっくさんありますね!!! レストランや食堂の厨房みたいです!



はい、みんな貸し出ししています! お茶碗、どんぶり、平皿、カレー皿、汁碗、おそば碗、ナイフ、フォーク、おはし、いろいろあります。こちらは建物が広く保管場所もあるので、不用品を引き取ろうという動きが2000年ごろからありました。食器がたくさん集まったころ、それを市民へ無料で譲っていたんです。



でも、もっと多くの方に使っていただけるように、また、イベントでの使い捨て食器を減量するために、再利用してイベントで貸し出すようになりました。


はじめは陶器の食器が多かったのですが、給食用の、軽くて丈夫な食器などもいただくようになりました。専用の食器洗い機も完備していますよ! パーティーや地域のお祭りなど、少人数から大人数まで対応しています。


【3】すごーい! そしてかわいい洋服もいっぱいありますね!



はい、洋服も「リユース市」で格安で販売していますよ!! 特にこども用は大人気ですね!Tシャツなど1枚30円からあります。「レンタル」もしています。


きっかけは15、6年前、学校の先生から「学芸会で使う衣裳を貸してくれないか」との依頼。そこから「レンタルっていいかも」とスタートしたんです。着物やドレス、着ぐるみなどいっぱいあるんですよ。売ってしまうとそれだけで終わってしまいますが、みんなの共有財産にすれば学芸会とか結婚式で使えますでしょう?



今は大きなレンタルコーナーを設けていて大人気です。年間300件位の貸し出し件数があります。普段着として使えるものは「リユース市」で販売をしています。普段は着ない着物とかドレスとか派手な衣装とかは、「レンタルコーナー」で貸し出しをしています。レンタルはもちろん無料です!



【4】おしゃれな家具もたくさんありますよね! かわいい食器棚が500円とか、びっくりです(^^♪ 自分も欲しいです!


こちらの2階では、家具の販売もやっております。『再生工房』という家具の販売プロジェクトです。同じ敷地内の施設である『那覇・南風原クリーンセンター』に、家具を持ってくる方が多くいらっしゃいます。


引っ越しや建て替えの時に特に多く持ち込みがあります。新品同様のものもあったり、いす、食器棚、テーブル、鏡台など、1日に平均して3,4個を回収しています。これを清掃、簡単な修理をして、月2回の抽選で那覇市民のみなさんを中心に500円前後の格安で販売しているんです。


1回の抽選で30個から40個ぐらい行います。これが成功したのは、ゴミ処理場と資源ゴミの分別工場が一緒に敷地内にあることが大きいと思いますね。最近では、プラザ棟に直接自己搬入される市民の方も多いです。


【5】食器、洋服、家具…。こんなにキレイでまだまだ使えるのに、ゴミとして捨てられる運命だったんですね?



そうなんです。資源としてリサイクルはできますが、私たち「アースの会」の理念としてはリサイクルできるからごみを多く出して良いというふうには思っていません。


リサイクルをするにはほとんど県外、国外に持っていくのです。手間やお金、エネルギーもかかってしまうのです。ごみを大量に出さないライフスタイルをめざしていくことが大切なのではないでしょうか?


リサイクルする前に、まず「ゴミを出さない」「余計なものを買わない」「買ったものはとことん使う」ことが大事ですね



【6】ゴミが減る工夫、家庭でできるような工夫教えてください。


燃やすゴミの中で1番多いのが生ゴミ、食べ物なんですよ。生ゴミって野菜の皮とか卵の殻とかお茶っぱなどのイメージですよね。でも実は、半分近くを占めているのが食べ残しなんですよ。調理していないものも多いんです。


手をつけていないお米、野菜、果物なども多いですよ。ですからそれを食べきること、あるいは、フードバンクなどでシェアすることも大事です。


また、生ごみの多くが水分なんですよ。野菜くずなんかほとんどそうですよね。だから焼却炉の中では、この水分を燃やしていることと一緒ですし、ゴミ収集車も水分を運んでいることになります。


ゴミ収集車の方が一番苦労してるのはこの生ごみなんです。水分をぎゅっと絞って、丁寧に新聞紙で包んで出す人もいますが、大方の人が生ごみは気持ち悪いからといってびしょびしょのまま出していると思います。


ゴミ収集車がごみ袋を圧縮するときに、生ごみもはじけて外に出てします。腐った生ごみがゴミ収集車のスタッフの方にかかるので、衛生的にも苦労をされています。


ゴミを多く、重くしているのは水分なので、水分を飛ばしたり絞ったりして乾かすとかなり軽くなり、ゴミの重量が減りますよ。


【7】そうですか。私も生ごみを濡れたままゴミ袋に入れていました…。気をつけます!


はい。あと、紙はリサイクルに回すことができますから、紙切れも雑誌の中に挟み込んで雑紙(ざつがみ)の仲間として出せますよ。お菓子の空き箱、お茶のパックなんかもちっちゃな紙の袋ですからね。濡れたり、汚れていなければ、雑誌に挟み込んでリサイクルに出せちゃいます。


くちゃくちゃにして、燃やすごみにしないようにしたほうがいいですね。上手にリサイクルすれば燃やすごみを減らすことができますよ。



エコマール那覇プラザ棟

住所…南風原町字新川641

電話…098-889-5396

https://www.city.naha.okinawa.jp/sisetuwosagasu/kankyo/20190404183933572.html


■開館 【月~金】午前 8時30分から午後5時15分

【土曜日(第1~第4)】 午前10時00分から午後3時00分


■休館 第5土曜日、日曜日、祝日、年末年始

(注意) 臨時休館:月の平日の最終日(電話対応のみ)


■リユース市の販売時間

【月~金】午後1時から午後3時

【第4土曜日】 午前10時00分から午後0時(または正午)


再生工房・リユース市

https://www.city.naha.okinawa.jp/kurasitetuduki/gomirisaikuru/risaikuru/puraza04riyususaisei.html